土曜日, 7月 22, 2006

「サクラ」で純正律のハーモニーを聞く

シンセサイザーは標準では12平均律に調律されている。ところで、12平均律が考案される前は、各音程の幅が整数の比で表せる純正律という調律が使われていた。純正律ではド:ミ:ソの周波数の比率が3:4:5になる。

整数の比で表せる音程というのは、和音がよく調和する。12平均律では、ド:ミ:ソの周波数比率が3:4:5から少しずれているので12平均律の和音は響きが悪い。

この、ずれている値を、昨日までにやった「サクラ」のFineTuneの機能を使って補正してやれば、純正律の響きが「サクラ」で再現できるかもしれない。

FineTune(mm)  ・・・・ m=0-64-127 (-100 - 0 - +99.99セント)

で、どのぐらいずれているのかというと、例えば、純正律のEの音は平均律より14セント低い。この分をmmの値で補正すれば純正律のEの音になるはずだ。mmは100セントで64になるように換算する。



Eの補正値(mm) = 64-(14*0.64) = 55

同様にGの補正値も計算してみる。

Gの補正値(mm) = 64+(2*0.64) = 65

この値で、EやGの音をチューニングすれば、純正律に近い響きが聞けるはずだ。

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Tempo=40; TR(1)@(Clarinet)l1; TR(2)@(Clarinet)l1; TR(3)@(Clarinet)l1

TR(1)
c FineTune(64)c FineTune(64)c FineTune(64)c FineTune(64)c FineTune(64)c
TR(2)
e FineTune(55)e FineTune(64)g FineTune(65)g FineTune(64)e FineTune(55)e
TR(3)
r FineTune(64)r FineTune(64)r FineTune(64)r FineTune(64)g FineTune(65)g

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最初にド・ミの和音を、12平均律と純正律で鳴らしてみる。次に、ド・ソの和音を、12平均律と純正律で鳴らしてみる。最後にド・ミ・ソの和音を、12平均律と純正律で鳴らしてみる。

聞いたみてどうだろうか。ちょっとわかりにくいかもしれないが、確かに微妙に和音の響きが違う。